みなさんこんにちは!
- ギターを始めてみようかな?
- そろそろ新しいギターを買おうかな?
そんな時、ギターに詳しい人や楽器店の店員さんにこんな忠告を受けたことありませんか?
「フロイドローズは面倒だからやめた方がいい」
・・・言われたことある人多いと思います。
今回の記事ではなぜフロイドローズが敬遠されてしまうのか、
そもそもフロイドローズはどんな構造なのかを詳しく説明していきたいと思います!
それではいってみましょう!
あ、ちなみに先に言っておくと、初心者にはフロイドローズはオススメしません!
フロイドローズとは?
フロイドローズって名前は聞いたことあっても、具体的に何なのかは知らない・・・
そんな方々の為にフロイドローズとは何なのかを簡単に説明していきたいと思います!
フロイドローズというのは特殊なギターのナット、ブリッジの構造のことです。

こちらのギターを見てください。
ブリッジ部分にアームがついていますよね?
このアームはトレモロアームと言い、基本的にストラトキャスターに搭載されています。
このアームを操作することで弦の張りを操作して音程を変えることができるのですが・・・
通常のアーム構造だと一度アームを使って演奏するたびにチューニングが狂ってしまうという欠点があります。
そんな欠点を補うためにギタリストでエンジニアでもあったフロイド・D・ローズが考案した機構がフロイドローズです。
フロイドローズはナット部分とブリッジ部分の2点が特殊な機軸になっています。
この2点は普通のものと違い、弦を通した後レンチで締めることでロックすることができるようになっています。
この2点で弦をロックすることでアームを使用しても弦のチューニングが狂わなくなるんです!

画像はブリッジ部分ですが、ブリッジ下部の黒いネジを締めることで弦ロック後にも微調整できるようになっています。
まとめると・・・
- アームを使用した奏法でチューニングが狂うことを防ぐことが目的
- ブリッジとナットの2点で弦を固定する構造が特徴
これさえ分かっていれば大丈夫です!
フロイドローズの長所
フロイドローズの構造を簡単に確認したところで、
今度はフロイドローズの長所を見ていきたいと思います!
アーム奏法によるチューニングの狂いからの解放
まずはじめに挙げられるのは設計コンセプトでもあるアームとの親和性でしょう!
アーム奏法は表現を広げてくれる一方でチューニングを際限なく狂わせる諸刃の剣・・・
チューニングの狂いを気にせず大胆にアームを使えるのはまさに革命的です!
アームを使うギタリストからすると、これだけでフロイドローズを選ぶ理由になりますね!
チョーキングによるチューニングの狂い防止
次はこれになるでしょうか。
フロイドローズは弦をロックしているので、チョーキングによる弦の狂いもアーム同様に防いでくれます。
技巧派のプレイスタイルだとチョーキングを多用するのでうれしいですよね!
長時間のライブで楽
次はこれでしょう。
繰り返すようですが、フロイドローズは弦をロックしているのでチューニングがほぼ狂いません。
長丁場のライブや練習でもチューニングが狂わないのはとても楽です。
アームやチョーキングを使わない人にとってはこれがフロイドローズ一番の長所だと思いますね!
アームの可動域が広く、音程の変化域が広い
最後は一部の人向けにはなるかもしれませんが、これも長所ですね。
普通のストラトだと躊躇してしまうような大胆なアーム使いができるので、表現の幅が広がるのが利点です。
ただ、普通に演奏しているとそこまで大胆にアームを使うことはまずないので、
ごく一部の技巧派のギタリスト向けの特徴かもしれないですね。
フロイドローズの短所
今度はフロイドローズの短所を見ていきましょう。
弦交換やチューニングの為に六角レンチを持ち歩く必要がある
フロイドローズの最大の短所は何と言ってもこれでしょう。
フロイドローズは弦をロックするという構造上、弦交換や半音下げなどの大きなチューニング変更が簡単には出来ません。
ロック部分を解除するには六角レンチを使用しますが、フロイドローズを使うなら常にレンチを持ち歩く必要があります。
ギターによっては六角レンチを収納するためのパーツがヘッドについているモデルもあるようですが・・・
弦が切れた時やチューニングを変える時にいつも六角レンチを用意しなくてはいけないのは少し面倒ですよね。
もしライブ前に弦が切れて、その時六角レンチがなかったら・・・
考えるだけでもぞっとしますね。
弦が切れると演奏を続行できない
これもフロイドローズの大きな短所の一つです。
ライブによく行く人や出演する人なら一度は遭遇したことがあるライブ中に弦が切れるアクシデント。
弦が切れても無理やり演奏しきることもよくありますが、フロイドローズではそうもいきません。
というのもフロイドローズはトレモロスプリングと呼ばれるパーツと弦の張力を釣り合わせることで弦を保持しています。
なので弦が一本でも切れるとパーツの位置がぐちゃぐちゃになり、チューニングも当然ガタガタになります。
そうなるともう演奏できなくなります。
演奏を止めて弦を張り替えるか、急いで代わりのギターに持ち替えるしかなくなるわけです。
そうなると音の厚みに穴をあけたり、盛り上がった雰囲気を止めてしまったりするのでライブの評判自体が下がってしまうことも・・・
(しかも弦交換をする場合は六角レンチを持ってきてロックを解除して・・・と普通より時間がかかります・・・)
ライブの勢いを重視する人や同じギターだけで弾き切りたい人にはあまりおすすめできないかもしれませんね。
金属製の重いパーツのため、音が均一なトーンになる
次は短所ではなくむしろ長所になるかもしれません。
フロイドローズは金属パーツが重いので、サウンドが均一でややのっぺりとしたものになります。
もちろん均一なサウンドが好みな人や、演奏する曲によってはマッチする場合もあるので一概に短所とは言えません。
サウンドの変化をどう捉えるかは完全に好みになりますね。
ちなみにフロイドローズは一般に音の伸びが良く、ハーモニクスの鳴りや響きが良くなります。
これは完全な長所ですね。
実際にフロイドローズのハーモニクスを感じたい方は、
ジョー・サトリアーニ氏という名ギタリストが頻繁に演奏中使用しているので是非見てみてください。
まとめ
今までの内容をまとめると・・・
フロイドローズとは?
- アーム奏法によるチューニングの狂いを防止するのが狙い
- ナットとブリッジの2点で弦をロックする構造が特徴
フロイドローズの長所は?
- チューニングが狂わないため、大胆なアーム使いができる
- チョーキングでもチューニングが狂いにくくて安心
- 長時間のライブでもチューニングが狂わず楽
- 普通のアームよりも可動域が広く、表現の幅が広がる
- 音の伸びやハーモニクスの響きが良くなる
フロイドローズの短所は?
- 常に六角レンチを持ち歩くのが面倒
- 弦が切れると他の弦も狂うため演奏を続行できない
- 重いパーツのせいで音が均一になり、すこしのっぺりしてしまう
こんなところでしょうか。
敬遠されることが多いフロイドローズではありますが、
実際にまとめてみると長所もたくさんあることが分かります。
購入を検討する際は、短所を我慢できるくらいに長所に魅力を感じられるかで判断するといいですよ!
とはいえ初心者には少し短所が強すぎるかもしれませんね・・・
もし判断に困ったらまた記事を確認しに来てください!
それではよいギターライフを!
ご覧いただきありがとうございました!