みなさんこんにちは!
突然ですが、「作詞」って難しくないですか?
一曲作るのにすごく時間がかかるし、センスのいい言葉選びって難しいし・・・
私自身作詞に慣れていない頃は常に苦しみ、悩みながら手探りで時間をかけて作っていました。
ですが、最近になってやっと自分なりの絶対に順守するルールというか、効率的に良い物を作る術が確立できた気がします。
という事で今回は作詞に悩む全ての人の為に、
筆者が長年かけて培った
「ハイクオリティ作詞術」
を大公開したいと思います!
これを見ればきっと作詞がスムーズに、そして高い完成度になると思いますよ!
それでは早速行ってみましょう!
作詞が先?作曲が先?
作詞術を紹介する前に少しだけ寄り道です。
突然ですが、みなさんは作詞と作曲のどちらを先にやってますか?
作詞に悩んでいる人に最初にアドバイスしたいのは、
「作詞を簡単にしたいのであれば作曲より先に作詞すべき」
という事です。
なぜ作曲が先では作詞が難しくなってしまうのかというと、
作曲を先に行ってしまうとリズムに合わせた言葉選びをしなければならなくなるからです。
「こういうメッセージを伝えたい!」
「このフレーズを使いたい!」
というような意図や狙いがあっても、曲が先に出来てしまっている場合、
どうしても文字数が制限されて伝えたいメッセージを伝えきれなかったり、
リズムに合わないフレーズは削らないといけません。
なので、作曲を先に行ってしまうと結果的にスムーズに作詞作業が進まず難しく感じてしまう原因になります。
なので、作詞を少しでも簡単にスムーズに行いたいならば先に作詞を行うようにしましょう!
作詞術①:心情描写と風景描写の比率をサビに向けて変化させる
最初に紹介するのは「心情描写と風景描写の比率をサビに向けて変化させる」です!
歌詞を構成する要素として、登場人物の心理描写と光景を想像させるための風景描写がありますが、
この二つの要素の比率をAメロからサビの流れの中で徐々に変化をつけると歌詞としてイイ感じになります。
具体的に例を出せばAメロは心理描写4:風景描写6、Bメロ5:5、サビ7:3のように、
最初は風景描写多めで始め、サビに向かって心理描写を増やしていくとイイ感じになります。
特にAメロ頭を風景描写で始めると、なぜかめっちゃいい感じになります。
ちなみにこれは自分の経験と有名曲の分析から得たコツであって、
何か心理学や科学的根拠に基づいているわけではないので正直理屈は説明できません。
それでも何か理由付けをするとしたら、
一番最初に状況を把握できるとその後の歌詞の意味がすんなり入ってきやすく、
歌詞をより深く感じてくれるため内容が深くて良いように聞こえる、
というような理由なのかもしれません。
まぁ理屈は置いておいて使えるコツなのは私の経験をもって実証済みです!
- Aメロの出だしが思いつかない・・・
- サビまでに変化がつかない・・・
というような悩みがある方は試してみるといいかもしれません!
作詞術②:韻を踏む
続いて紹介するのは「韻を踏む」です。
ラップやHip-hopを聴く人は分かると思いますが、
韻を踏むというのは同じ音や母音を持つ言葉を繰り返し使う手法のことで、例えば・・・
「感謝」「初心者」「電車」「新聞社」
これらの四つの単語はお尻の「ンシャ」の音が同じなので、韻を踏めているという事になります。
韻を踏むという作詞法は実は結構一般的というか多用されている技術で、
有名な曲だとRADWIMPSの「なんでもないや」のサビでも一行目から終わりまでガッツリ韻を踏んでます。
ちなみに音を合わせるのは別に後ろの音でなくて頭の音でも大丈夫なんですが、
Hip-hopの作詞以外では大体文の一番後ろの文字の母音を踏むのが多いですね。
で、なぜ作詞で韻を踏んだ方がいいのかというと、歌詞が耳に入るときのテンポ感がよくなるからです。
母音が同じ言葉というのは言葉の始まりから終わりにかけての調子が揃えやすいので、
滑らかな言葉の流れを演出しやすいんです。
で、言葉の流れが良くなると何がいいかというと、
韻を踏んだ単語同士、その単語を含む文同士のまとまり感が強くなるので、
より意味をリンクさせやすくなって効果的に言葉を伝えられるようになるんです。
すると結果的に強い意味が込められた良い歌詞というのが生まれやすくなる、というわけです!
韻を踏むというのはなんだか難しそうですが、POPやROCKなら文の最後を踏むだけでも効果的なので、
サビやCメロといった強調したいパートでは積極的に韻を踏むようにしてみるといいと思いますよ!
韻を踏むことを考えると使える単語が限られて最初は窮屈に感じるかもしれませんが、
慣れてくると使える単語が少ない方が選択肢が絞られて作詞が速く進むようになるので、
韻を踏むのはクオリティアップ、時短のどちらでも重要なコツです!
是非意識してみてください!
作詞術③:実体験ではなく、モチーフを決めて書く
三つ目は「実体験ではなく、モチーフを決めて書く」です。
作詞をするときはたいていテーマを決めて書くと思います。
恋愛、青春、別離・・・色々と作詞に頻繁に使われるテーマはありますが、
作詞が遅かったり、テーマの範囲が狭くて過去曲との差別化が弱いとよく言われる人は、
これらのテーマに沿って書く時に実体験をベースにして書いている場合が多いです。
実体験を基にする作詞は最初の数曲こそリアリティ抜群で深みがある歌詞を簡単に作ることができます。
ですが実体験をもとにする作詞はいずれ行き詰ります。
理由は簡単、歌詞に出来るような濃い経験を人生でいくつもしている人はほぼいないからです。
なので、歌詞を書くときは実体験ではなくモチーフを設定して書くようにしましょう。
具体的に言うと漫画や小説といったストーリーある創作物を参考に書くのが一番簡単です。
なかでも小説が一番心理描写がしっかりしているので参考にしやすいと思います。
また創作物を参考にするときの注意点として、
あくまでも内容を参考にするだけにとどめて、作品内の固有名詞なんかをうっかり使わないようにしましょう。
作品の独自性が強いところまで参考にするとそれは盗作になってしまいます。
あくまで内容を参考にしたあと、歌詞を書くときはどんな聞き手にも刺さるよう一般化するようにしましょう。
作詞術④:接続詞をなるべく省く
続いて紹介するのは「接続詞をなるべく省く」です。
これは文章をよく書く人に多い(自分もよくやってしまう)ミスなのですが、
曲の歌詞に「そして」とか「だから」みたいな接続詞は極力使わない方が無難です。
不思議に思う人もいるかもしれませんがこれは簡単な理由で、
接続詞を使うと歌詞の一文一文が長くなってしまうからです。
一文が長いと作曲時にフレーズを長めに作らなければいけなくなって難易度が上がりますし、
作曲が先の場合は接続詞で使った文字数の分歌詞を入れられる枠が狭まります。
それに歌詞が詰め込まれた曲というのは圧迫感があって聴くのに体力がいるようになり、
繰り返し聞かれる確率が落ちてしまいます。
論文のような理路整然とした歌詞でなくても聞き手は頭の中で足りないものを補完してくれます。
特に接続詞の有る/無いで意味を取ってもらえなくなることはまずありませんので、
なるべく接続詞は使わないことをおすすめします。
無意識に使ってしまう人は、一度歌詞を書き出した後接続詞を消していくと良いと思いますよ。
作詞術⑤:曖昧にぼかす
続いては「曖昧にぼかす」です。
一つ上で紹介したモチーフを決めるというコツとリンクしますが、
歌詞を書く上でストーリーを決めたり参考にしたとき、
なるべくすべてを伝えようと1から10まで歌詞に詰め込もうとしてしまう人が多いと思います。
ですが聞き手の心理として良く言われることに、
「歌詞に遊びがあった方が自己投影がしやすくて受け入れやすい」
というものがあります。
つまり、かっちりと隅から隅まで書き切った歌詞よりも散文的な荒い歌詞の方が幅があって色々な層の聞き手に受けが良い、ということです。
では、どのように歌詞に遊びを持たせればいいでしょうか?
一番簡単なのは、歌詞内の登場人物の性格以上の情報を聞き手に与えないようにすることです。
例えば一個下のテニスが好きな優しい女の子との恋愛の歌だったとして、
「彼女がやさしい人だ」
なんてことはどんな女性にもある程度当てはまるので幅があると言えますが、
「彼女は一つ下の年でテニスが好きだ」
なんて歌詞を入れてしまうと聞き手の中でヒロインの像が固定されてしまい、幅が極端に狭くなってしまいます。
つまり、聞き手の中で歌詞の内容をある程度自由に想像できるような幅を持たせるためには、
ヒロイン像や、それ以外にもヒーロー像や情景といった歌詞の内容が固定されるような特徴的な描写は入れない方がいい、ということです。
幅広い層に受けが良いことは明らかなメリットです。
ぼかすことを意識すると最初は作詞が思うように進まなくなるかもしれませんが、
頑張って慣れてみるとより普遍的な良い歌詞が書けるようになりますよ!
まとめ
ここまで5つの作詞術を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
今回紹介した中でも一つ目の「心情描写と風景描写の比率をサビに向けて変化させる」はとても重要なことです。
凡人がエモーショナルな歌詞を書くための基本理念と言ってもいいでしょう。
他の四つもしっかりと自分の中に取り込めれば作詞をする際の思考の助けになることは間違いなしです!
作詞は正解がない辛い作業ではありますが、いくつかの基本方針を決めておくだけでも楽になるので、
是非この記事で紹介したものを有効活用してほしいと思います。
それではよい音楽ライフを!
ここまでご覧いただきありがとうございました!